キッズクラスのクラス選択について
皆さま、こんにちは。石沢です。
寒くなりました。もう本当に。寒いです。はい。
うちのジムは2020年9月より【パルクール】キッズクラスが3つの目的別クラスに仕組みが変更となりました。その際、もっとも利用者さまから多かった質問が、
Q.うちの子はどのクラスに行けばいいんですか?
という質問でした。
私たちコーチの回答としては、
A. お子さまと話し合い目的に合わせて選択してください。
でした。
でも、これってきっと子どもも、保護者も「正直言って自分も子どももよく分かんないから話し合いも成り立たないし、なんだろこれ…」っていう部分はあったんだと思うんですよね。いや、本当に真面目に考えても分かんないって人もいたと思うんですよ。
なので、今回のブログ内容としては、クラスの選び方について少し私たちコーチの考えを共有しようかなと思いました。
まずクラスの目的の確認なんですが、
(詳細はこちら https://www.jump-leap.com/new-kids-class)
① オートノミークラス
「パルクールの概念を基礎に、自分の理想に向かっていくクラス」
②ディレクションクラス
「自分の持つ様々な能力を理解し、パルクールに関わる知識を整理すること」
③クリエイティブクラス
「パルクールの枠(概念や考え方/動き方)にとらわれず、生徒の様々な発想や自由なアイディア(創造力)を育むこと」
次に、各クラスを設定した経緯なんですが、
元々私たちがやっていた教室【シェアクラス】というものについて説明しますと、
自分個人での練習だけを繰り返していると、自分の動作のバリエーションや発想(アイディア)は比較的早い段階で「限界」に達します。また、自己評価ばかりで他者評価が介在しないと自分自身の発想や動作に自信が持てなかったり、逆に間違った自信を持ってしまったりと、望む結果につながらない場合も多くなってしまいます。
なのでパルクールの世界では、トレーニングは「集団で実施することが適切」としており、自分自身の見えない視点、世界、また見えない側面を気づかせてくれる存在としての「他者」を重要視しています。心のクロストレーニングとも言える、大切な考え方です。ちなみにこれをパルクールの世界では「Start together finish together」という言葉で表現しています。
私たちコーチは、こういう日本では一般的ではないパルクールの考え方をどうやって子どもたちに伝えようかと思案しました。その結果が【シェアクラス】でした。
つまり、実は本来はクリエイティブもディレクションもオートノミーも【シェアクラス】の中に含まれており、その要素的なモノは1つのクラスの中で並行して存在はしていたのです。が、しかしなかなか一般の利用者(ましてや子ども)がこれに気づいて、これを意識して教室を進行していく人はいませんでした。…っていうかこの前述した考え方って、私たちだからこそ理解しているけど、普通の人には難しいものなんだなってことを私たちコーチは学びました。
なので私たちコーチは、いろいろ考えて「よし、分けよう」ってなったんですw
こうして私たちは、クラスを目的別に分けることにしたんです。
んで目的なんですが、
「え?目的ってパルクールができるようになる…じゃないの?」
って思った方、マジでもうあと1,000回はうちのHPを隅から隅まで熟読してください。
パルクールは「哲学」で、パルクールは「利他の精神」です。
パルクールを継続していく中で培う心技体を活用して「自分の人生において何を成すか」
そして、成すために自分は今何をするべきなのかを考えること
これがパルクールの最終目的です。
「え?全然わからないんですけど…」
そうですよね。そうだと思います。そんなこと、下手したら考えたことないって人も多いかも知れませんよね。だって考えなくても生きていけるのが日本ですからね。
でも、パルクールの世界って、こういうものなんです。
皆さんが踏み込んだ世界って、こういうものなんです。
考えられたら、人生変わりますよ。広がります。自分の可能性が。子どもの可能性が。
海外に行き、現地のトレーサーと話すとこんなことを聞かれますよ
(石沢は実際に聞かれました)
「あなたは何のためにパルクールをやっているんだい?」
「パルクールで得られたものはなんでしたか?」
「あなたにとってパルクールはどんな存在になっていますか?」
「あなたはなぜ跳ぶ必要があるんだい?」
これに対し、どんな答えだとしても堂々と自分を表現できることが大切です。
モジモジしたり、黙ったり、無視したり、すぐ話を変えたりなんかはだめです。
パルクールに本気になり、本気になって学び、必死に練習し、もし私たちが教える子どもたちが海外にまで足を運ぶことになった際、この質問が理解できなかったとしたら、それは本当に残念だと私(いしざわ)は思います
(言葉の壁とかじゃなくトレーサーとしての気持ちの部分です)
だから、私はキッズクラスの中で、この質問の意味が分かるように、そして堂々と自分のことを話せるようになって欲しくて、このような言動を取っているんです。
少し、クラスの選び方からズレたので話を戻します。
目的でしたねw
パルクールの中にある多くの要素のうち、私たちコーチが大切だなと思う要素を3つの目的に分けているのです。
自己探求/自己表現/自己研鑽
この3つです(参考:XTR LLC. https://www.sendai-x-train.com/parkour)
それぞれ対応するのはこんな感じです。
自己探求:ディレクション
(他者を通じて)自分は何が出来るのか/自分に足りないものは何か/己を知ることなど
自己表現:クリエイティブ
自分はこういうことをしてみたい/自分らしさを発揮する場/パフォーマンス性など
自己研鑽:オートノミー
(自分自身で)自分を高める/自分に足りないものを補うなど
どうでしょう?なんとなくでも、考えが追い付いてきましたかね?
「ふーん。うちの子、人の話聞かないし好きにしたそうだから、まずクリエイティブかな」
「へー、うちの子は己を知る必要があるからディレクションかな」
って思った方、ちょっと待ってほしいです。決めんの早いです。
上記の文章を読んでもらった上でなのですが、私たちコーチから一つ提案です。
このブログを読んだ「保護者がこのブログ内容をご自身の子どもでも分かる言葉に変換(翻訳)して伝え」、その上で「お子さんと話し合い」、「お子さんがクラスを決める」ようにしてみて欲しいです。保護者が決めるのではなく、子どもが決めるのです。
子どもだからまだ考えられませんか?
子どもだから適切な判断ができませんか?
私たちコーチはそうは思っていません。
子どもたちが分かるように丁寧に翻訳し、時間を掛け、伝えることをすれば、きっと子どもたちも決断出来ると思っています。
どのクラスに行けばいいかいまだに迷うわ~って人ほど、ぜひ試してみて欲しいです。
子どもを信じ、時間を掛けて向き合って話し合ってみて欲しいです。
ちょっと文章長すぎなのでこれで終わりますが、マジで悩むくらいなら試してみてください。きっとお子さんのやりたい事と合うクラスがあるはずです。